韓国の地下鉄

ソウル市内の地下鉄は１９７４年に開通した。
現在は１号線から８号線まで全８路線からなる。運行は朝５時半から深夜１時までで、５分～８分間隔で走っている。
ソウル市内であれば、東京の営団地下鉄の約３分の１の値段。切符は改札をくぐらない限り有効なので、乗り換えの際、二度払いする必要がない。ラッシュアワーは日本と同じく、朝７時～９時、夕方５時～８時である。夜は、飲酒運転の取締りが厳しい近年、電車で帰宅する人が多く、最終電車までたくさんの人で混み合う。
開通以来、変わらないのが乗車マナー。
儒教の国、韓国では、お年寄りは誰よりも大切な存在。お年寄りが乗車すると必ず席を譲る。若者が優先座席に腰をかけているのを見かけることもあまりない。一方で「人のモノは自分のモノ」というのも、ご当地、韓国の特徴。棚網に置かれた誰かが読み終えた新聞を、我が物顔で手に取る人の姿も、日本ではあまりなじみのない光景。

地下鉄の車内では物売りの姿が見られる。
夕立に便乗して折りたたみ傘を売る人。自分の着ている白いシャツにインクをたらし洗剤の実演販売をする人。普通ならじっくりみることもない、電卓や綿棒。「絶対いらない」と思ってみていると、びっくり！財布からお札を取り出す乗客の姿。